調理用具の劣化を防ぐには?材質別の原因と対策について解説
日々の調理の中で使われる調理道具。そろそろ傷んできたな、と感じたことは誰しもあると思います。
当然道具を使用する中で「劣化」は進んでしまいますが、実は材質によって原因や劣化現象はさまざま。
今回は調理道具の劣化について、注意点や長持ちさせるコツを交えて説明していきます。
劣化とは
時間の経過や環境によって製品の性能・見た目が低下していく現象のことです。(想定される用途・状況下で使用された場合が前提となります。)
時間経過による黄ばみや強度低下を指す経年劣化/摩耗や変形、すり減りのことを使用劣化など、発生する現象で考えてみると劣化の種類はわかりやすいかもしれません。
劣化した道具は壊れやすくなり、異物混入の恐れがあるため、劣化の兆候が見られた場合は使用しないようにしましょう。
材質から見る劣化の違い
ここからは、主な調理用品で使用される、樹脂、木製、ステンレスの3つの素材の劣化の違いについて紹介します。
樹脂製品の場合
- 主な劣化の現象:変色、ひび割れ、硬化、べたつき
- 劣化の主な原因:紫外線、酸化、熱、化学物質
- 見た目の変化:色あせ、白濁、ひび
- 環境による影響:熱、紫外線に弱い
木製品の場合
- 主な劣化の現象:ひび割れ、反り、変色、腐食
- 劣化の主な原因:湿気、乾燥、紫外線、虫害、菌
- 見た目の変化:変色、黒ずみ、割れ
- 環境による影響:湿気、乾燥に弱い
ステンレス製品の場合
- 主な劣化の現象:錆び、変色、表面のざらつき
- 劣化の主な原因:酸性ガス、塩分、水分、摩耗
- 見た目の変化:くすみ、錆の斑点
- 環境による影響:海辺(塩分)、酸性環境に弱い
長持ちさせるには
基本的に材質を問わず、直射日光を避け、風通しがいい状態で保管するのがおすすめです。調理に使った後は、早めに洗って水分をしっかりと拭き取ることも大切ですね。
ただし、材質によっては適したお手入れの仕方や注意点がちがうこともあります。先ほど紹介した、樹脂、木製、ステンレスの主なお手入れ方法や注意点を以下にまとめました。
- 樹脂製品:アルコールなどの薬品に注意(浸漬をしない)
- 木製:乾燥させすぎないように自然乾燥
- ステンレス系:傷をつけないために金属たわしや硬いブラシは避ける
上記で紹介した以外にも、長持ちさせるコツはさまざまあります。ご使用の道具の材質によってお手入れの仕方を変えてみましょう。
熱風保管庫や紫外線殺菌庫を使用する場合
高温、紫外線で消毒するためいずれも道具類に影響はあります。ご使用の際は過度な設定にせず、適切な温度・時間で保管することでかかるダメージを最小限にすることができます。
熱風保管庫や紫外線殺菌庫の特徴については別の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
「絶対に壊れない、永遠に使える」という材質のものはありません。今回の内容のように色々な原因から劣化が発生します。この材質のものはこの環境に弱い、劣化した場合はこのような現象が起きるということを把握していることで劣化を抑え、安全な状態で使うことができます。
大切な調理道具たちを長持ちさせるためにどのような保管方法、お手入れが適しているか、見直してみるのもいいかもしれませんね。
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