「そのまな板、そろそろ替え時かも…?」まな板の交換時期の目安について
あらゆる調理で欠かせないキッチン道具の1つであるまな板。その活躍の場は給食や食品工場、飲食店さんやご家庭と様々です。
そんなまな板ですが、長く使っていると買った当時と比べ、状態は変化してくるもの。しかし食材を切るうえで問題無いからと長期間ご使用されるケースがあります。基本的に交換のタイミングは使っている方の判断になりますが、そんな中で
「まな板はいつ頃交換すればいいか」
「どのような状態になるまで使っていて大丈夫なのかわからない…」
といった疑問を持たれる方も多くいらっしゃいます。その為今回はまな板の交換タイミングや状態の変化による影響について記事にしようと思います。
一口に交換時期といってもお客様の使用頻度や調理内容、食数や製品の材質の違い、殺菌方法によって、同じ年数使用したまな板でも状態に違いが出てくる為、使用後何年~と年数での判断は難しいもの。
普段ハセガワからお客様にお伝えしているのは、「まな板の状態から見た交換時期の目安」になります。判断基準としていくつか目安を挙げてみます。
表面汚れ・カビ
長期間のご使用による表面状態の変化や、殺菌方法によって汚れの浸透や固着が目立ってくる場合があります。
…過去のブログにてまな板の洗浄、お手入れ方法や汚れる原因などを解説しています
洗浄方法を変えたり、漂白を行っても汚れが長期間落としきれないようであれば交換を考えてもいいと思います。但し食材の着色においては、洗浄をしっかりと行えば色はついているものの衛生上の問題が無いケースもあります。
※ATPの数値で基準を設け、洗浄前と洗浄後に測定した数値で判断するのがおすすめです。
※生き物を含む多くの有機物に含まれるATPを汚れの指標としたふき取り検査方法
表面傷
まな板を使う上で包丁傷が表面に入るのは避けられません。長期間の使用ともなるとそれだけ包丁傷もたくさん入ります。傷が入ることで汚れが入る隙間・段差ができ、新品時と比較すると汚れや菌を落としにくくなるので、洗浄時に引っかかりを感じるほど傷が多くなったり、深い傷が入ったものは交換の目安としていいかもしれません。表面の汚れの項目と同様にATPの数値で判断するのも◎。また、傷が重なる事でバリが出てしまい異物混入となる恐れもあります。
表面えぐれ
使用頻度が多く、大きくて硬いものを切る現場では、切る際に加わる力が大きいことやまな板の同じ場所での作業を繰り返すことで、表面が徐々に削れ、えぐれたような状態になってしまうことがあります。調理時不安定になり予期せぬ怪我に繋がる恐れがありますので、交換をおすすめします。
表面劣化
加熱消毒、紫外線殺菌を使用するお客様に多く見られます。樹脂である以上劣化は避けられないため、使用期間が長くなるにつれその分劣化は進行します。
爪や刃物を表面にあて、表面がぽろぽろと削れてくるようであれば交換をおすすめします。異物混入を避けるためにも注意が必要です。
本体変形
まな板の構造にもよりますが、長期間のご使用や加熱消毒の繰り返しで反りが発生します。反ることで調理時にまな板が動き安定しなくなり、怪我に繋がる恐れがあり危険です。厚いまな板であれば反りにくい傾向はありますので、厚さのあるまな板を使ってみるのも一手です。
最後に
以上がまな板の交換を考える上での目安となります。
まな板は食材と直接触れるものです。お手入れをして長く大切にご使用頂くことは大事ですが、状態によっては衛生管理がしにくくなり食中毒に繋がったり、使い勝手が悪くなってしまう場合もあります。
お使いのまな板の状態をよく観察しつつ、交換されるのか、お手入れしてご使用を続けるかの判断をすることが大切ですね。
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